クレーマー対策

私は,これまで多数のクレーマー対策のご依頼をうけて手がけてきました。また,顧問先様等に対しセミナー等も行っています。以下は,経営者の方の参考にと考え,私の基本的な考えをアップします。なお,クレーマー対策は個別的かつ緻密な対応が必要であるので以下はあくまでも一般論であること,会社側にミスがある場合の正当な抗議等への対応ではなく,あくまでも「不当要求」をするクレーマーの対策であることを予めお断りしておきます。

1 正しく恐れる。

レーマーにであうと,パニックに陥ってしまい,冷静な判断ができなくなりがちです。時に,クレーマーのいうことを聞かないと「会社を潰されてしまう。」ような感覚に陥りがちです。しかし,そのようなことはありえません。冷静に,クレーマーが何をできるのか,最悪な場合で何が起きるかを分析しましょう。

2 クレーマーが強く出るならこちらも強く,軟化してくるならばこちらもそれに合わせる。

強硬なクレームに対し,妥協的な態度で臨んでも,得るところは少ないですし相手がより強硬にでてきます。不当なクレームに対し,下手にでて穏便に納まることはないですし,同じ人や別の人からの同じような要求が出てきます(ある種のネットワークがクレーマー側にもあるようです)。相手が強く出るなら,こちらも強く出る方が良い結果がでます。他方,相手方がまともな話し合いに応じてくるならばそれに冷静に応じればよいだけですし,それを拒絶する理由もありません。ゲーム理論でいうところの「しっぺ返し戦略」はクレーマー対策でも有効です。

3 揚げ足を取られるような隙を見せない。

クレーマー側はこちら側の隙を常に狙っています。例えば,不適切な言葉遣い,ささいな約束をうっかり忘れる等があると,当初のクレームから離れてそこを徹底的につかれて形勢が不利になりますので十分気を付ける必要があります。

4 最終的な解決内容は「説明可能な内容」とする。

不適切な解決をすると,そのこと自体が世間から指弾のネタになりかねず,引き続きのクレーム要因となりかねません。解決内容を,誰に対しても合理的な説明ができるものとする必要があります。

最後に,宣伝にはなりますが,クレーム対応の経験豊富な弁護士に対応を早期に相談し,対応を依頼することも非常に有効です。職業的クレーマーはあくまでも「仕事」としてしているので,コストパフォーマンスの悪いクレームは避けるからです。

 

 

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