債権回収

相手が支払わない場合の債権回収につき,相手方に資力があれば,普通に訴訟や強制執行をして遅延損害金まで回収すればいいのですから,話しは難しくありません。

しかし,本当の債権回収は,相手方に資力が無い場合,資力はあるもののあの手この手で回収を妨げる場合,財産隠しをする場合等が本当の勝負で,弁護士の力量が問われるところです。

はっきりいって,わが国の強制執行制度は債権者側にとって非常に不十分なものですので法的手続に過度に依存することは適切ではありません。また,法的手続は費用や時間がかかります。

債権回収は債務者の気持や意地の問題ではなく(そのような態度を取る人もいますがたいがいは形だけです),実際は「経済」=「お金」の問題に過ぎないのです。

ということは,相手に「お金を払った方がまし。」と思われる必要があるわけです。極端なたとえですが,借金を返さなければ1万円あたり1日収監されるとした大多数の人は何とか返済をするでしょう。

もちろん暴力や非合法な手段は絶対に許されません。しかし,知恵を絞れば,意外に回収はできるものです(全部ではないにせよ)。諦めないことです。

ビジネスとひいき

ビジネスにおいて,常連も一見も全く平等に扱うというのも一つの見識です。

他方,常連や有力顧客は特別扱いする,ひいきするというのも一つの考えです。

どちらが良いかはビジネスモデルの違い等により左右され一概にはいえないと思います。例えば,構造的に,常連といえどもそんなに多くは買わず,広く薄く売らないといけないような業種の場合は前者ということになろうかと思います。

しかし,私自身は,ビジネスの基本は後者,すなわち常連やお得意先を徹底的にひいきすることにあると考えています。私の事務所では,率直に言って,顧問弁護士となっている顧問先企業に対してはこれでもかと徹底的に「ひいき」的な対応をします。もちろん,他のお客さんに対して粗雑な対応をするということではありませんしプロとしてのきちんとした対応はいたしますが。

ビジネスと恋愛は似ている面もあって,誰にでも優しい人は素敵だし広く好かれますが,配偶者や恋人がいるのに,配偶者や恋人とそれ以外の人を全く同じように扱ったとしたら,配偶者や恋人はどんな気持がするでしょうか。

 

こんなビジネスパートナーがいい!

私が,ビジネスパートナーを選ぶときは以下のような方がいいです(順不同)。

・仕事ができる(当然ですが)。

・何事も早い。話しも早い。

・明るい。

・根性がある。簡単にあきらめない。

・上昇志向が強い。

・遊び好き。

かくいう私自身も,かくありたく努力しています。ビジネスパートナーたるもの,お互いが昇り龍のように天まで昇れればいいですね。

プロとアマの違い

プロとアマの実力差は圧倒的です。私も弁護士業以外ではプロの方の力に大いに頼っています。実力差をよくわかっていますから。

プロとアマが対決すると何が起こるのか。最大の違いは以下のとおりです。

プロの側は,相手方が何を考えているか,何を考えてそのような行動をとったのか,次にどのようなことをしてくるのかがクリアに見えています。それに対し,アマの側はプロの行動が読めていません。要するに,アマの側は,プロの掌の上で転がされているのです。これでは勝ちようがありません。

経営者たるもの自分のフィールドでプロでなければならないと思います。そして,ビジネスで組むのもプロと組まなければいけません。

もっとも最近は「プロ」と称するアマが世の中には多いので要注意です。

 

GWに読む本

天地雷動(伊東潤)。もう半分くらい読み終わりました。ネタ的には作者の得意分野で過去の小説ともかぶりますが,そのようなことは全く関係なく読ませます。

「タックス・ヘイブン」(橘 玲)。出たら読みます。橘玲の本は,細部がいつも興味深いです。

「オーパ」シリーズ(開高健)(再読)。もう何度も読んでいます。今年のGWはどこにも行かないので。

「現実を視よ」(柳井正)(再読)。GW明けのビジネスに備え,自分に活を入れ,戦略を考えます。

「剣客商売」(池波正太郎)(再読)。何度も読んでいますが飽きません。池波正太郎の小説では一番好きです。Kindleで全巻そろえたのでだらっと読みます。

「ボックス!」(百田尚樹)(再読),「七帝柔道記」(増田俊也)(再読)。最初は弱かった主人公がハードトレーニングで力をつけていく。鉄板の王道小説ですが,それでもはまります。やる気を増幅させるために。

皆様も興味があれば読んでみてください。